"The Gravity between us"
記念すべき一冊目!Kristen Zimmerさんの"The Gravity between us"です。
この小説の主人公は、ハリウッド注目の若手女優ケンダルと、彼女の幼なじみのペイトンです。二人は幼い頃からの親友同士です。ハリウッドの映画業界という尋常ではない世界に暮らすケンダルにとって、ペイトンが唯一の避難所、心の支えになっています。ペイトンは彼女に昔からずっと好意を抱いているものの、二人の友情を壊してしまうのではないかと恐れ、なかなかその気持ちを伝えれずに苦しんできました。
ある時ペイトンは、ケンダルと共にLAで暮らすことになります。ペイトンの子供の頃からの夢である作曲家になることを実現させるためです。ケンダルとペイトンがお互いを意識をするようになる中、ケンダルの友達の女優が恋のライバルとして現れたり、ケンダルとペイトンがすれ違い始めたり…
ほんっとに、どストレートではまってしまいました。物語はケンダルとペイトンが交互に物語っていくので、彼女たちの気持ちは読み手に筒抜け。ずっとニヤニヤしながら読み進めていました。2013年に出版された小説で、二人の会話が生き生きしていて素敵です!お互いにドキドキしている感情も、とっても共感できます。ペイトンがケンダルに自身がゲイであると伝えた後、ケンダルが家に泊まることになった場面では、ケンダルが短いパンツとシャツのパジャマ姿になります。ペイトンの心の声は「発狂するからやめてくれ〜!」笑。
男友達をとっかえひっかえしていたケンダルは自分のペイトンに対する気持ちに戸惑ってしまったり、ペイトンは自分には見込みがないものだと思って他の人を好きになろうとしたり。甘酸っぱくって、きゅん!とします。
この作品よりも少し前の世代の小説("Carol"や"Annie on my mind")では、主人公たちが家族や周囲の人からの理解に苦しむ、という趣が強かったような感じがしますが、"The Gravity between us"は風通しのよいロサンゼルスが舞台の現代の小説で、とっても爽やかです。アメリカのショービジネス界では、エレン・デジェネレスやジョディ・フォスターといったカッコいい人たちがたくさんいますしね。
ぜひどうぞ!